WPW症候群患者ではアブレーションを受けた方が長生きできるのでしょうか?

まさひろ@メディカル担当です.

Radiofrequency ablation of accessory pathways in patients with the Wolff-Parkinson-White syndrome: the long-term mortality and risk of atrial fibrillation.
Borregaard R et al., Europace. 2015 Jan;17(1):117-22.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25013013
PMID:25013013
全文フリーで閲覧可能です.
PDF → http://europace.oxfordjournals.org/content/europace/17/1/117.full.pdf

【論文は妥当か?】

【Patient】 WPW症候群患者でアブレーション(ラジオ波焼灼療法)を受けた362人
【Exposure】
【Comparison】 比較コホート群3619人
【Outcome】 全死亡及び心房細動の発症
研究デザイン 後ろ向きコホート研究
アウトカムの種類 真のアウトカム
調整した交絡因子は? 年齢及び性別
研究期間 1990年〜2011年

【結果はどうか?】

アウトカム アブレーション群 コントロール群 HR(95%CI)
全死亡 19人(5.3%) 193人(5.3%) 0.77 (0.47–1.25)
心房細動 34人 (9.3%) 68 (1.9%) 4.77 (3.05–7.43)

*併存疾患により調整済み

【結果をどう活用するか?】
デンマークにおける研究結果です.
WPW症候群患者ではアブレーションを受けることで, 比較コホート(つまり健常人群?)と同等の寿命が得られるのではないかと考えられます.
ただし, これまではアブレーションを実施すればWPW症候群はほぼ完治可能で, 心房細動への進展も抑制できると思っていたのでが,
どうもそういうわけではない可能性も出てきました.
ただし, 後ろ向きコホート研究の結果ですので, 仮説生成という側面もあると思います.
今後はprospectiveな研究報告が待たれます.